当院は、院長を筆頭に、一人一人のスタッフが自身の能力を発揮できる「チーム」による歯科治療を行っています。
なぜ当院では「チーム医療」を実施しているかといいますと、「本当に適切な治療を患者様に提供するには1人では限界がある」と理解しているからです。
歯科先進国の欧米ではすでにこのスタイルの治療を行っています。各治療工程を細分化し、それぞれに専門家が存在し治療にあたるスタイルです。
日本では1人のドクターがほぼすべての治療を行っているのが通常ですが、やはり1人の人間がすべてを行うのには限界があります。歯科医療は日進月歩の世界ですので、技術・材料・設備に精通することはできません。
質の高い治療を常にご提供するため、当院では各分野の専門家が密接に連携して治療にあたるチーム医療を推進しています。
「痛み」は誰にとっても嫌なものです。
最近では歯科医療も進歩し、可能な限り痛みを抑えた治療が可能になっています。
それをしっかり活用するとともに、当院独自の手法を活用することで、患者様に痛みを抑えた治療を実践しています。当院で実施している「痛みを抑えた歯科治療」をご紹介いたします。
多くの患者様が最初に嫌がるのは、麻酔注射をする時の痛みです。しかし、その痛みも、事前に注射する箇所に麻酔液を塗ることで注射時の痛みを軽減することができます。
当院ではハリケイン、ペンレスなどを利用しています。
この表面麻酔をするとしないとでは痛みに大きな違いがあります。
蚊に刺されても痛くないように、針が小さければ小さいほど痛みは抑えられます。
当院では太さの細い針を使い、ソフトに注射することで痛みを抑えます。
急激に麻酔液を注入すると細胞が膨張し痛みの原因となります。そのため、ゆっくりと時間をかけ麻酔液を注入していくことが大切になります。 そこで当院では注入速度を機械制御する「電動麻酔注射」を導入し、常に一定の速度を保ちゆっくりと注入することで、痛みを抑える工夫をしています。また、ケースによっては手動の方がよい場合もありますので、「電動麻酔注射」と「手動」を併用しています。
人間の歯は一度削ってしまえば元に戻ることは二度とありません。
そして、歯は治療すればするほど寿命が短くなります。
これが事実です。
この事実が再認識され、最近では「極力歯を削る量を少なくして治療をすること」が歯科界でも大きなテーマになっています。しかし、本質を見誤り、単に「歯を削る量を少なくする」ことに終始した治療が散見されます。
歯を削る量を少なくすることはいいことなのですが、本来削るべき部分(虫歯に感染した部位)までも削らずに残してしまっては、その歯は虫歯が再発してしまいます。過不足なく削るべき部分をしっかり削ることが一番大切です。
その上で、当院では、長期にわたってご自身の歯で健康に生活して頂くために「可能な限り歯を削る量を少なくする」治療を実践しています。具体的に当院で実施している取組みをご紹介します。
この装置は初期虫歯の発見に大きな効果を発揮します。
初期段階の虫歯には痛みがなく、かつ、経験豊富なドクターでも判別しにくいことがあります。 そこで活躍するのが「ダイアグノデント」です。この装置のメリットについてご紹介します。
虫歯治療において大切なことは「虫歯の診断」です。
従来は、ドクターによる視診(肉眼での目視)や歯科用顕微鏡(ルーペ)、そしてレントゲンによる診断が主流でした。
しかし、右の虫歯検出率の統計データをご覧頂くと、ダイアグノデントの虫歯検出率が90%と突出して高いことが分かります。逆に視診による診断は12%と、単純計算でも10回中9回は健康な歯を虫歯と診断していることになります。レントゲンを利用しても、50%未満。
これではいけません。
下記は、他院で虫歯と判断された患者様の症例です。
一見すると、奥歯の溝が虫歯になっているように見えます。しかし、ダイアグノデントによる診断では、虫歯治療が必要な数値を示しませんでした。つまり、歯を削る必要がないということです。
仮に、虫歯部分を削る必要があると判断した場合も、ダイアグノデントは非常に有効なツールになります。例えば虫歯を削る量は、従来は歯科医師の裁量で決めていたことがほとんどでした。その弊害として、必要以上に歯を削ってしまう、もしくは虫歯の取り残しにより虫歯が再発するといったことが多く見受けられました。
しかし、ダイアグノデントを利用することにより、虫歯の早期発見だけではなく、虫歯の進行具合や治療後の虫歯の取り残しを何度でも確認することができるので、これまでのような「経験と勘」に頼った治療ではなく、科学的根拠に基づいた治療を実践することができるようになりました。
う蝕検知液とは、虫歯の部分のみを赤く染める薬剤です。
虫歯治療を行う上で大切なのは、虫歯に感染した部分をしっかり除去することですが、通常は虫歯の硬さを頼りに、軟らかくなった部分を削っていきます。しかし、この方法では、感染部位を正確に除去することはできません。
そのため、虫歯を取り除くことが出来ないだけでなく、健康な歯まで削ってしまうこともあります。
しかし、このう蝕検知液を使うことで、感染した部分が赤く染まりますので、どこまで虫歯を削ればよいかがわかり、歯を削る量を少なくすることができます。
更に当院では、歯を削る量を少なくする方策として、「機器」だけではなく、「手の感触」で虫歯の状態を確認する工程を踏んでいます。具体的には「スプーンエキスカベーター」と呼ばれる道具を利用します。
虫歯に侵された部分は「軟化象牙質」といい、歯が軟らかくなっています。
通常この部分は機器(ドリル)を利用し、時間短縮も兼ねて一気に削ります。
しかし当院ではドリルだけで済ますことはしていません。
何故なら、ドリルを利用することで、健康な歯まで削ってしまうことがあるからです。
そのため、ある程度はドリルを利用しますが、最後はスプーンエキスカベーターを利用し、手の感触で虫歯に感染した部分をしっかり見極め感染部分の除去を行います。
通常よりも少し時間はかかってしまいますが、「健康な歯を可能な限り残す」という当院のこだわりとお考えください。
歯を削る量を少なくするには、治療部分がしっかりと見えなければなりません。従来までは「肉眼」で見える範囲での治療でしたので、経験と勘に頼ることが大半でした。しかし、当院では「マイクロスコープ」と「拡大鏡」を利用し、肉眼よりも数倍拡大された視野で治療を行っています。
下の画像は肉眼での視野と、拡大鏡の視野の比較となります。
どちらの方が精密な治療ができるかは一目瞭然ですね。
この機器を利用し、肉眼では把握できないレベルまで虫歯に侵された部分を除去していきます。
これまでの歯科治療は「非科学的」なものでした。
なぜならば、どの患者様にも同じような対応をしていたためです。
具体的には、悪くなった部分を同じように治療し、治療が終了すれば、同じような処置をする(定期的なメンテナンス)。
これでは良くなるものも良くなりません。
お口の中は千差万別で、人によっては「虫歯になり易い人」「なりにくい人」、「歯周病になり易い人」「なりにくい人」が存在します。従来までの治療法では、このような違いに着目していませんでしたが、当院が実施している治療は、この「違い」を科学的に解明し、その違いに合ったオリジナルの治療プログラムを組んでいきます。
このように記載すると、「当り前の事」のように思えますが、そうではないのです。
例えば、インフルエンザは、その年その年で流行するウィルスが異なりますので、流行するウィルスに合わせた予防接種が必要となります。
当然のことですよね。
しかし、これを従来までの歯科治療に当てはめると、常に1種類の予防接種で対応してきたと同じことになります。これではだめですよね。たとえよくなったとしてもそれは「偶然」であり、「必然」ではありません。歯科治療で「必然」を意図的に導き出すのが、この科学的根拠に基いたプログラムなのです。
具体的にご説明します。
何事もそうですが、まずは「敵」を知ることからすべてが始まります。
先ほどもお話した通り、お口の中は千差万別ですので、それぞれの人がかかりやすい疾患や、その原因を正確に診査診断し、その方に合った治療方針で進めなければ良くなるものも良くなりません。例えば、「年齢」「お口の細菌の種類・数」「唾液や歯の性質」などですね。それを科学的に把握した上で、適切な処置を行っていきます。このステップを踏まない治療は、「勘」による治療と同じです。科学的根拠に基いた治療をしなければなりません。
※緊急性の高い(痛み等)ケースは応急処置をはじめに行います。
当院ではレントゲン検査、口腔内検査、生活習慣の問診などの一般的な検査の他、下記のような検査も実施しています。
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)による増幅を経時的(リアルタイム)に測定することで、増幅率に基づいて鋳型となるDNAの定量を行う検査方法で、感染している歯周病菌の種類を特定し、かつその菌数を測定します。この検査を実施することにより今までは歯周病菌と十把一絡げに扱われてきたものを、各個人の歯周病の原因となっている菌の種類を特定し、確定診断はもとより、感染している歯周病原因菌の治療にもっとも効果のある治療法を選択します。
細菌レベルで可視化できる「位相差顕微鏡」というものを利用し、悪さをしている歯周病原因菌を患者様にもご確認いただいております。
当院では専門家の立場から、分かりやすく、かつ、豊富な情報をご提供し、最終的には患者様に治療法をご選択頂きます。少し冷たく感じるかもしれませんが、私たち主導ですべてを決定することは致しません。
もちろん、我々はお口のプロですので、お口の状態に対して良い治療法を決定させることは出来ます。しかし、患者様の置かれている立場や、不安な気持ちを置いてきぼりにして、治療を進めることは間違いだと思っています。
また、最終「判断」を患者様にしていただく理由はもう1つあります。
「判断する」という事は、その治療法の特徴やメリット・デメリットなどをしっかり理解した上でしかできません。つまりそれらを理解することで、患者様自身に覚悟ができ、そして治療後、この判断を適切なものにするため、ご自身で考え行動できるようになるのです。
患者様にわかりやすく選択肢を提供することが我々の責務です。
そして、選ばれた選択に全力で、真剣にお応えする。
これが当院の基本にあり、そして大切にしているスタイルです。
当院では、単に多くの情報を提供し説明するのではなく、「紙にイラストを描きながらの説明」、「口腔内カメラで撮影した画像をお見せしながらの説明」、「デジタルツールを利用した説明」を活用しながら「患者様がご自身で治療法を選択できるレベルの情報提供」をしっかりと行っています。
医療従事者の経験、知識、技術も大切です。
しかし、今では各種機器を活用することで、更に精密な治療が可能になっております。当院では、効果が実証された機器であれば積極的に導入してきました。
一部ではありますが、当院で活用している機器をここでご紹介させて頂きます。
当院では、従来の平面的(2次元)なレントゲン写真を立体的(3次元)に見ることができるCT装置を導入しております。CTは、骨の中に埋まっている歯の根の状態、曲がり具合、重要な神経や血管の位置などが正確に把握することができ、抜歯やインプラントなどの外科処置や歯周病の進行状態、歯の神経の治療(根管治療)などに威力を発揮します。
歯科用CTでの撮影画像をもとに、的確な治療計画を立てることは、安心な治療への第一歩です。適切な治療方法を導くことは治療期間の短縮にもつながります。
マイクロスコープ/歯科用ルーペは、視野を何倍にも拡大する装置です。精密な治療を必要とする根管治療、審美セラミック治療そしてインプラント治療などで利用します。
口内炎、歯周病治療、歯ぐきのメラニン色素除去など、レーザーの活用方法は様々です。
膿を持って腫れている歯ぐきを大きく切開するときには、出血の少なさといい、早さといい、このレーザーは非常に効果的です。
当院では、「スイスEMS社のエアーフロー」を導入しています。
これまでもこのような機器は存在していましたが、虫歯や歯周病の原因となる「バイオフィルム」の除去ができませんでした。しかし、このエアーフローは、バイオフィルムを短時間でしっかりと除去できます。それ以外にも歯と歯茎を傷つけず施術できることも特徴です。
「硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド」は「3大ガス」と言われ、悪臭のおよそ8割をこの3種類のガスで占めています。口臭測定器(ブレストロン)では、3種類のガスを「ppb」という、ごく少量の単位まで正確に分離検出し、口臭の原因を突き止めることが出来ます。
また、上記のような精密なデータを抽出することが出来ますので、原因を正確に突き止めることはもちろん口臭の改善度合いなども随時チェックすることが可能です。
当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんな事でも構いませんので、私達にお話しして頂けたらと思います。ご興味がある方は下記からお問い合わせください。