2016年11月24日
みなさんは、鏡で自分の口の中を覗いた時、歯の色が変色していたのに気がついて気になった経験をした事がありませんか?その理由は様々なのです。今回は、歯の変色や着色についてお話ししましょう。

【 歯の変色や着色の原因 】
歯の変色や着色には、大きく分けて2つの原因が考えられます。
1つ目は、歯の表面にタバコのヤニが付いたり、コーヒーや紅茶、タバコなどのステインと呼ばれる茶渋のようなものが歯の表面に付着して着色をおこすことがあります。もしくはむし歯が歯の表面にできたことによる変色も考えられます。また、むし歯治療で詰めたプラスチック樹脂が変色する場合があります。さらに根管治療を行う際、用いる薬剤によっても変色が起こることもありましたが、現在ではこの薬剤があまり用いられなくなっているので、このことが由来する変色は少なくなってきています。
もう1つは、歯そのものの内部のことが原因で起こるものです。考えられるのは加齢変化によるものです。歯の黄ばみなどが挙げられます。また、外傷などによって歯髄の病気が進んだ場合や、歯の形成期におけるテトラサイクリンなどの服用で起こる変色だったり幼少期、何らかの障害を受けて歯の形がきちんと作られない場合などにも起こります。
【 どうやって治すの? 】
歯の表面に付いてしまったステインやタバコのヤニによる着色は、歯科衛生士さんや歯科医の指導のもと、適切な歯磨きの励行や歯のクリーニングである程度改善されますが、着色がひどい場合にはクリーニングパウダーを用いたエアフローによるPMTCを行うことでより改善を図っていきます。また、むし歯や外傷及び詰め物の変色に関しては治療で改善します。
加齢変や抗生剤による変色の場合、多くの歯に一度に見られる現象なので簡単に治すことが難しいですが、白い歯の被せ物の治療で治したり、歯を漂白する方法がとられます。北千住の佐野歯科医院ではその際の治療法の選択は、患者様と歯科医で相談のうえ決定していきます。

2016年11月16日
みなさんは冷たいものや甘いもの、あるいはスッパイものを食べた時に歯がつーんとしたり、歯みがきをして歯ブラシの毛先が歯に当たった時にピリピリした感じにおそわれたというような経験をされたことはありませんか?そしてそれは持続的ではなく、刺激がなくなると、すぐに消えてしまうようなものだったとしたら。。。
もしかしたらそれは“知覚過敏"と呼ばれる症状かも知れません。

【 知覚過敏の原因 】
歯は大きく分けて三つの層に分かれています。最も硬い歯の外側のエナメル質の層や歯根側のセメント質の層、そしてその内側にある象牙質の層があり、さらにもっとも内側にあるのが神経や血管、その他結合組織で満たされている歯髄と呼ばれる部分です。一般に”神経”と呼ばれている部位がこの”歯髄”です。①乱暴に歯みがきをしたりある特定の所ばかりを集中的に磨き続けていることで、歯と歯肉の境い目あたりが擦り減ってくさび状にくぼんでしまうことがあります。②同様にかみ合わせの力が持続的に歯に加わることでもくさび状に歯質がはがれ、えぐれることもあります。このような状態になるとセメント質や象牙質はむき出しのようになり、歯髄は外界からの刺激を受けやすくなります。③さらに歯周病で歯の周りの骨が失われてしまいますと歯根を覆っていた歯肉が下がってしまい(歯肉退縮)、今まで外界から刺激を受けたことのないような部分も露出し痛みを感じることになったりするのです。④歯髄組織の変性や中枢神経内の変化によるものもあります。このように知覚過敏症は神経を刺激するものなので、あたかもむし歯のような感覚ですが、むし歯菌の感染であるむし歯とは作用起序がまるで異なるのです。
【 どうやって治すの? 】
削れてしまった歯の大きさや痛みの度合いによって治療法は異なります。大きなくぼみに対して、プラスチック樹脂を埋めて治す方法がとられますが、それほど大きくないくぼみや歯根に対しては、単純に歯の表面に刺激を遮断するためのフッ素塗布をしてみたりや、レーザーによる知覚鈍麻を狙った方法を使用したり、知覚過敏を抑える薬品の使用や各種セメントの塗布などが考えられます。ひどい痛みの場合は歯髄を取るような処置もすることもあります。何れにしましても、歯科医師に判断をお願いする必要があります。北千住の歯医者である佐野歯科医院では、知覚過敏の治療に際して出来るだけ患者様にストレスがかからないような治療をご提案しております。

2016年11月13日
口を開けた時「バキッ」という音がなったり、耳の穴の辺りに痛みがあったり、みなさんの中にはこんな経験をされた事はないでしょうか?ここでは、顎関節とそこにまつわる症状についてのお話をしましょう。

【 顎の関節の仕組みと顎関節の痛み 】
私たちが日ごろ当たり前のように行っている口の開け閉めや食べものの咀嚼といった行為は、上顎と下顎の骨が複雑に動いて可能にしております。この上下の顎をつないでいるのが顎関節です。この顎関節と周囲の筋肉や関節円板、靭帯などによって、下あごの動きが制御されています。その仕組みは実に複雑ですが、円滑に行えるようになっています。何らかの原因でこの運動が阻害されますと顎関節症と呼ばれる症状が、口を開け閉めする際に顎関節やそれをコントロールする筋肉などに現れたりします。
【 顎関節症の症状 】
顎関節症の症状は①口を開けたときに音が鳴ったり(クリック音) ②開けづらいなどの開口障害 ③口を開けたり閉じたりする時の痛みなどがあります。
【 顎関節症の原因 】
様々な要因が考えられます。
①ほおづえをつきながらなど、無理な姿勢でものを食べるような癖があったりするとその動かし方に無理が生じて顎関節症になったりします。②夜間歯ぎしりをしている人や食いしばりのある方も顎への負担が大きく、要注意です。③抜けた歯を長い期間放置しておくと歯が伸びたり倒れたりしてそれだけで噛み合わせのバランスを崩してしまいます。同様にむし歯や歯周病を放置しておきますと、知らず知らずのうちに噛み合わせのバランスを崩してしまいます。丈夫に出来ている顎関節もこの様な条件下にさらされたままになりますと、やがては悲鳴をあげる様に(顎関節症)なるのです。
なので多様な要因を精査して治療につなげていきますので、原因を特定することが大切です。場合によっては、まったく別の病気が原因で顎関節付近に痛みがでることもあります。歯科大学附属の病院で、顎関節症治療だけを専門に行っているところをご紹介することもありますので、気になる症状がある様でしたら、早期にかかりつけの歯医者さんに相談してみてください。北千住の佐野歯科医院では顎関節症の予防のためにも、悪い状態のまま放置させない様に予防歯科や早期発見早期治療を推進しております。

2016年11月2日
階段やちょっとした段差につまずいて転んでしまいその拍子や、スポーツなどで歯をぶつけてしまい折れたり抜け落ちてしまったりすることがあります。これをそれぞれ歯の破折、脱臼と言います。

【 歯の破折について 】
私たちが鏡を見て見えている歯は実は一部であって、歯肉の中の歯槽骨という骨の中に歯の根に当たる部分(歯根)が潜っています。歯のおよそ2/3は歯根ですから大部分潜っています。歯根と歯槽骨の間には歯根膜繊維が存在しています。歯根膜には神経や血管が通っていて歯に加わった衝撃やさまざまなな情報を脳に送ったり、衝撃をクッションのように和らげたりしています。この歯根膜も強くぶつけたりするとクッションの役目ができなくなってしまいます。その結果、歯の一部が欠けたり途中で折れたりするのです。これが歯の破折した状態です。歯がしみたりグラグラしたりするようになります。その場合歯の神経治療をしたり、コンポジットレジンや金属で補ったりします。場合によっては、歯の一部または全部を抜かなければならないこともあります。
【 子供に多い歯の脱臼 】
学校やその他で転んだり、出会い頭に生徒どうしがぶつかったりして歯に大きな衝撃が与えられると歯が歯根もろとも抜けてしまうことがあります。歯根膜繊維が全部切れてしまい骨から外れてしまった状態なのです。これを歯の脱臼と言います。お子さんのような若い永久歯は、まだ歯根が完成されていないために起こりやすのです。外傷を受けた場合、歯根膜繊維の細胞が生きていれば、元のあったところに戻すことで 歯がくっついてくれることがあります。そのとき大切なことは、抜けた歯を出来るだけ早く軽く水などで洗ってから生理食塩液や歯の保存液、牛乳の中或いは 自分の口の中に入れ歯医者さんに歯科医院などに持ってきてくれれば、うまく元の場所に戻る場合があります。外傷には後遺症もありますので、一刻も早く歯科医師の診察を受けて下さい。北千住の佐野歯科医院ではスポーツマウスガードをはじめとする予防装置を推奨しています。
