基本セットって何❓/北千住の歯医者さんのお話です
2017年07月17日
皆さんが歯医者さんに行って診療室の台に座ると、 テーブルの上に四角い金属のお皿のようなものの上に何本かの器具が揃えられているのを見かけると思います。基本セットと呼ばれるもので通常の診療で使われる言わば、ドクターのもっとも身近で大切な道具たちです。今回はこれら基本セットをご紹介いたしましょう。
【1.デンタルミラーまたはミラー: 歯や色々なものを見る】
持ち手の棒に小さな鏡がついていて、歯科健診などでもお馴染みなミラーです。この小さな鏡で重なり合う歯の裏側や奥歯のすりつぶす面をのぞきこんだり、動いている舌をおさえたりほっぺたを引っ張ったりします。鏡に映る像がくもりにくくなる加工がしてあったり、二重に反射しないような加工がしてあるものもあります。鏡の大きさも使う用途で何種類もあります。
【2.ピンセット:つまむ】
歯科治療を行ううえでピンセットは、指でつまむには微細すぎるものなどを落とさずしっかりとつまむことが出来るので、歯に詰める薬や材料を的確に運んだり反対に口の外へ取り除いたりするのに重宝します。コットンをおいたり、舌の裏にあるセメントのかけらを掃除するのにも用いられます。先端の形状がいくつかあり、用途によって選択します。
【3.探針:さぐる】
探針はその名のとおり、むし歯があるかどうかを確かめたり、歯の表面のざらざらや段差などを感じたりして歯の硬さや、表面の凹凸などを探るための針です。また、歯の隙間の汚れを取り除いたり、余分なセメントを取り除いたりにも用いたりします。
【4.エキスカベーター:すくう】
いわばスプーンやシャベルのような感じで、先の部分の側面についた刃を使って、むし歯でやらかくなった歯の部分や、余分な接着剤などを取り除いたりする時に用います。
【5.ストッパー:詰める】
最後になりますが、これは歯に材料を詰めるときに用いる器具です。へらの部分で材料を歯に運んで詰めて、反対側の丸い部分でさらにしっかりと押し込みます。さらに、へらの部分で形を整えたりします。
これら5点セットは狭くて歯科医師の手や指が動かしにくいお口の中で、指の代わりをする道具なのです。歯科の治療内容に応じた精密な操作ができるのは、これらのパートナーたちを巧みに用いるからなのです。